POINT5 時間外・休日労働に関するデータのチェック

労基署の調査では、労働者の実労働時間の総数や、時間外労働・休日労働・深夜労働に関するデータは必ずチェックされます。調査の最重要チェックポイントであることは間違いありません。

次のようなケースは、特に問題が指摘される事例です。時間管理の体制を早急に確認する必要があります。

○労働時間の記録がなく、「時間外の残業は一切ない」としているケース

○1日毎の労働時間もしくは残業時間(の端数)を30分とか15分単位でカットしているケース(たとえば、40分の残業を30分でカウントするなど)

○会社の指示により、1ヶ月の時間外残業を30時間ないし40時間までしか認めないと決めているケース(例えば、ある月の残業時間が38時間あっても8時間分カットする等)

○時間外について自己申告制をとっているが、労働者には残業時間を過少申告するように強制しているようなケース

○その部署の所属長が認めた時間のみを残業の対象としているケース

また、使用者には「労働者の労働時間を適正に把握し管理する義務」があります。これに基づいて、「正しい時間外労働・休日労働・深夜労働の割増賃金を支払う義務」もあります。この2点が適正に行われているのかを事前に十分に確認しておく必要があるでしょう。
仮に、残業代が不足していた場合には、3ヶ月〜最大2年分の遡及払いを指示される可能性もあります。

ここ最近では、管理監督者の取扱いについて踏み込んで調査が行われることも多くなりました。管理監督者とは、労働基準法で定められた、深夜労働を除く残業代が発生しない特殊な管理を認められた者をいいます。「経営者と一体的な立場で仕事をしている」、「出社、退社や勤務時間について厳格な制限を受けていない」、「その地位にふさわしい待遇がなされている」等の要件を中心に実態に基づいて判断をされますが、この判断があいまいであると、適法な管理監督者ではないと判断され、未払いの残業代を支払う義務が生じる可能性があります。