従業員がマイナンバーの提供を拒否した場合の対応

マイナンバーの通知カードの配布が始まりました。

https://www.kojinbango-card.go.jp/cgi-bin/tsuchicard/jokyo.cgi

今回は,マイナンバーの提供を従業員等が拒否した場合,どういった対応が考えられるのか。
従業員が個人番号の提供を拒否した場合の対応についてまとめました。

平成28年(2016年)1月から、「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律」(以下「マイナンバー法」といいます。)に基づく税・社会保障・防災の分野で利用が開始します。
従業員が、自らの思想信条等に基づき、従業員本人または扶養家族の個人番号の提供や本人確認を拒んだ場合、事業者としてどのように対応すべきでしょうか?

この点、内閣官房の「よくある質問」では以下のとおり質疑応答がなされています。

Q4-2-5 税や社会保障の関係書類へのマイナンバー(個人番号)の記載にあたり、事業者は従業員等からマイナンバーを取得する必要がありますが、その際、従業員等がマイナンバーの提供を拒んだ場合、どうすればいいですか?
A4-2-5 社会保障や税の決められた書類にマイナンバーを記載することは、法令で定められた義務であることを周知し、提供を求めてください。それでも提供を受けられないときは、書類の提出先の機関の指示に従ってください。

さらに国税庁の「国税分野のFAQ」には以下のとおり記載されています。

Q2‐10 従業員や講演料等の支払先等から個人番号の提供を受けられない場合、どのように対応すればいいですか。

(答)
法定調書作成などに際し、個人番号の提供を受けられない場合でも、安易に個人番号を記載しないで書類を提出せず、個人番号の記載は、法律(国税通則法、所得税法等)で定められた義務であることを伝え、提供を求めてください。
それでもなお、提供を受けられない場合は、提供を求めた経過等を記録、保存するなどし、単なる義務違反でないことを明確にしておいてください。
経過等の記録がなければ、個人番号の提供を受けていないのか、あるいは提供を受けたのに紛失したのかが判別できません。特定個人情報保護の観点からも、経過等の記録をお願いします。
なお、法定調書などの記載対象となっている方全てが個人番号をお持ちとは限らず、そのような場合は個人番号を記載することはできませんので、個人番号の記載がないことをもって、税務署が書類を受理しないということはありません。

すなわち、事業者としては、個人番号の提供を拒んだ従業員に対して、「社会保障や税の決められた書類に個人番号を記載することは、法令で定められた義務である」ということを周知し、従業員に対して個人番号の提供を求める(督促する)ことが必要になります。また、そのことについて記録をしておく必要があります。

今回は、別紙周知文(マイナンバー制度に伴うお知らせ)で事前にマイナンバーの提供の意義を周知した上で提供を拒否する従業員がいた場合に、この確認書を受領することで万が一行政に「マイナンバーを社会保障や税の書式へ記載することは法令で定められた義務であることを周知の上提供を依頼したのか」と問われた場合でも、周知文と合わせて提出拒否確認書を提示することで会社としての周知を行った事実を示す証拠となります。

マイナンバー制度に伴うお知らせ(PDF)

マイナンバー制度に伴うお知らせ(WORD)

マイナンバー提供の拒否についての確認書(PDF)

マイナンバー提供の拒否についての確認書(WORD)

社会保障・税番号制度(マイナンバー制度)の番号通知できない届出書(PDF)

社会保障・税番号制度(マイナンバー制度)の番号通知できない届出書(WORD)

最後に、「マイナンバーを会社に提出しない従業員を処罰できますか。」という質問をいただきました。

答えはノー。マイナンバーを提供するように従業員を説得することは必要ですが、懲戒処分のような処罰は無理があると考えます。